ワンポイント・レッスン
No.28:定義ファイルのエディター指定(9/28) TRYCUT2000/3000では、他アプリケーションとの連携を深めるため、動作に必要な パラメータは、全て編集可能なテキストファイルで定義されています。また それらのファイルに対して専用に編集エディターを指定することもできます。 例えばGUI形式で工具定義ファイル(TTL)を編集可能にした TRYTool(フリーソフト、m-and-s様提供) などが一例です。 <エディターの指定例> 初期設定ファイルの[ExecEditor] セクションにて 以下のように指定します。 EXEC_TTL_EDITOR=C:\TRYTOOL\TRYTool ※最新のTRYToolは、追加された定義文にも対応されています。
No.27:帳票出力のカスタマイズ(8/ 1) 「NCデータ(N)」の「帳票出力(V)」機能において出力される帳票は、 インストールフォルダ内に存在する VERIFY_FORM.DEF ファイルの定義によって、 フォーマットが決められています。 この VERIFY_FORM.DEF は、テキスト形式のファイルですので、自由に変更が可能 です。変更する場合は、「ヘルプ」の 「帳票出力と定義ファイル」の定義文の仕様に従って行って下さい。 初期状態は日本語ですが、どこの国の言語にも変更可能です。
No.26:ワークを振って横から切削(7/ 7) 多軸マシンやアングルヘッドなどにより、ワークを振って加工する場合のために 被切削材自体(表示上ではなく)をX軸またはY軸周りに振る機能を用意して います。 まずは軸振りしたい被切削材を保存し、「被切削材(W)」の 「DMF/STL → 軸振り(R)」にて読み込む前に、回転軸(XorY)、回転中心、 回転角度を指定して回転させた状態で読み込みます。 ※本機能は、現状の被切削材の構造上の限界により、軸振り後の形状に元の被切削材 のピッチに応じた誤差が生じることと、オーバーハング部分が埋められてしまうという 制約があります。
No.25:マウスの動きに合わせて移動、回転、拡大、縮小(6/13) TRYCUT2000/3000は初期状態で、被切削材を移動、回転、拡大、縮小させる場合、 まずはバウンダリーボックス(被切削材の輪郭)を表示させ位置が決まった時点で 被切削材を再描画させますが、最近の高速なCPU(1GHz超)の場合、 「表示制御(P)」の「バウンダリーボックスの表示(X)」のチェック を外すことにより、マウスの動作によりダイナミックに表示変更させた方が 意外と操作性が良くなる場合もあります。 初期設定ファイル(TRYCUT.INI) [Define]セクションの BOUNDARY BOX= OFF と設定すれば起動時からこの状態になります。
No.24:被切削材保存レベルについて(4/20) TRYCUT2000/3000では、ディスク容量を不用意に使うことのないようインストール直後の 状態では、被切削材をDMFとして保存した場合に、ペン番号色やペンキ色の属性を 保存していません。 起動中と同じように各種属性を保存しておきたい場合は、3段階の 保存レベルが用意されていますので、ご利用形態に 合った最適なものを選択して下さい。 通常はこの指定は頻繁に変更することがないよう、 初期設定ファイル(TRYCUT.INI) [DMFdata]セクションの SAVE_LEVEL にて設定しおくことを推奨します。
No.23:メモリの節約(3/9) TRYCUT2000/3000は、なるべく常駐メモリを消費しないように開発されていますが、 その中でも被切削材の定義エリアは、起動中確保 しているメモリ空間のほとんどを消費しています。特に大きなサイズや高精度の 被切削材を定義した場合は、メモリ不足による頻繁なスワップ(HDがガタガタと 鳴る)が発生する場合もあります。 このようなケースは、「オプション(O)」→ 「被切削材データ保持レベル(L)」の指定で、「C」キーによるキャンセル 機能や、NCデータ検索機能を無効にすることにより消費メモリを最大50%まで 節約することができます。特にメモリの不足している環境などでは大変役立ち ます。 ※本設定は被切削材を定義してからは変更できません。
No.22:工具干渉具合の目視確認(2/14) 工具が干渉(G00干渉、有効刃外での加工、アーバー干渉)した場合、 工具側干渉範囲が、工具表示ダイアログの工具上に赤点表示されます。また、 ワーク側には、ペンキ色で干渉部が塗られます。 このペンキで塗られている部分を (指マーク)で、指示した場合は、その部分を加工 しようとしたNCブロックを検索することもできます。 工具を表示している状態では、干渉位置で工具が一時表示(拡大や方向変更など すると消える)されます。工具は スタート点に自動復帰されていますが、「J」キーにより干渉位置と切替えること ができます。
No.21:ダウンカットの確認(1/29) 加工工程においてダウンカットを意識する場合がよくありますが、実際に加工される 切削面がどうなるのかTRYCUT2000では一目で見ることができます。 「Y」キーによる色分の切替えにより、アップカット部、ダウンカット部、 垂直加工部が、ほぼ瞬時で切削ワーク上に色分されて表示されます。 これらの部分のそれぞれの色設定は「表示制御(P)」の「色設定(W)」 にて行なえます。
No.20:切削音を鳴らして空転部のチェック(1/13) TRYCUT2000の特徴のひとつでもある切削音を鳴らす機能ですが、多くの ユーザー様では、特に目新しいだけで用途が見つからないという面もあるのですが、 空転部を厳密にチェックする場合など、目視だけで確認が困難な場合は、音を鳴らして 「実加工」や「スキップ加工」を行なうと大変明解になる場合が多く大変好評です。 音を鳴らす場合は「オプション(O)」 −>「音の出力(S)」をチェックして下さい。 ※サウンドカード(最近はほとんど標準実装)とスピーカーが必要です。
No.19:パス表示について(12/29) TRYCUT2000では、無制限長のNCデータに対応させるために 加工処理と同様にパス表示に関しても、基本的には描画データはメモリに 蓄えない(一時表示)処理を行なっています。 パス表示操作は、NCデータ選択後、工具先端位置の表示は「F6」キーにて簡単に 行なえます。また、指令点位置の表示はポップアップメニュー「加工(R)」の 「指令点パス表示(R)」にて行なえます。 早送り(G00)部分は点線でそれ以外の部分は実線で表示されます。なお、 早送り部分を省略したい場合は、実行時に「SHIFT」キーを押して下さい。
No.18:ワークの不要な部分を削除する(12/14) 直方体のブロック材から加工を行なう場合、加工していない部分のZ値が 高いために邪魔になることが多いと思います。このような場合のために 未加工部分のZ値を一騎に最下点まで落としてしまう機能があります。 ポップ・アップ・メニュー「被切削材(W)」の 「Z値カット(Z)」のダイアログにて「カット部を最下点まで下げる」に チェックを入れて実行すると、ほぼ瞬時で未加工部分が最下点まで下がります。
No.17:ワークをなぞってNCデータ出力(11/28) TRYCUT2000は、本格的にNCデータを生成するための機能は備えて いませんが、被切削材上をなぞった点群に関しては、その位置を結んで簡単にNC データとして出力することができます。 マウスの右ボタンを押して道具メニューを表示し などの道具を選択し、被切削材をなぞった後、ポップ・アップ・メニュー 「出力(A)」の「NCデータ出力(O)」により、NCデータを 作成します。詳細は、こちら
No.16:機械の加減速を考慮した加工見積り時間算出(11/15) TRYCUT2000の算出する加工見積り時間 は機械の各軸がもつ加減速を考慮しています。 またブロックの先読みを行ない接線連続の部分は減速を 行なわないなど一般的な制御の基本を考慮しています。 工作機械は物理的限界により瞬時に指定された速度で動作することが出来ないだけで なく各移動情報の終端でしかるべき速度に減速(折角の場合0) しておく必要もあり、実際の機械の動作スピードは指定速度(F値)に到達していない ことが多く、加工見積り時間算出にはこれらの加減速の考慮が不可欠となります。 実際の指定は機械定義ファイル(CTL)の中で、 各軸に対して早送り(G00)時と切削送り時、別々に指定(単位:G)します。現実は、 このような加速度の値は公表されていない場合が多いのですが、現時点ではほぼ以下の ような数値になっていると思われます。 ・小型超高速機 :1G ・小型通常高速機:0.3〜0.4G ・大型機 :0.1〜0.3G
No.15:任意位置での自動ストップ(10/30) シミュレーション時に関しては、途中停止は無視(初期状態)して欲しい場合や、 通常のM00やM01コードでの停止より、むしろ別のコード、例えばM06(工具交換) コードの挿入されている位置で途中ストップさせたい場合も多いはずです。この ようなニーズに応えられるようにTRYCUT2000/3000では、任意の文字列を含むブロックで 途中停止させることができます。 「F3」キーのコントローラー定義ファイルの 設定にて、
STOP OPTION = DEFINE のように設定し、左側パネルの「指定」ボタンを押しておくと、M06コードを含む 行で自動停止させることができます。
No.14:切削面指示によるNCデータ行検索(10/18) マウスの右ボタンを押して道具メニューを表示し (指マーク)を選択します。ある加工面に対し、そこを切削したNCデータ行を 調べたいと思う部分を、マウスの左ボタンで押すと、画面上方に検索結果の対象行が 3回点滅して表示されます。このとき径補正中の補間ブロックにて切削されている 場合は、黄色く 2回点滅して表示されます。また指示した点の座標値も同時に、画面左側の「計測 位置のデータ」に表示されます。 なおこの機能を使用した直後に 編集エディターを起動 すると、エディター側の起動オプションで行数が指定できるもの(例:秀丸エディ ター)は、指示ブロックに自動スクロールさせることができます。
No.13:軸方向からの描画テクニック(10/09) ちょうど、XZ平面(Y軸方向から)、YZ平面(X軸方向から)、 XY平面(Z軸方向から)の描画を行ないたい場合がよくありますが、 TRYCUT2000では、それぞれ「8」キー、「9」キー、「0」キー、 一発で、それぞれの方向に描画変更することができます。 このとき、同時になるべく画面いっぱいに描画したい場合も多いと思います。 この場合は、それぞれのキーを押すときに同時に「Ctrl」キーを押しておけば、 1回の操作で実現することができます。 ※描画変更するときの「Ctrl」キーの役割は、他のケース(「1」〜 「7」キー)にも有効です。
No.12:STL取り込み時の穴を無くす方法(9/29) TRYCUT2000は、被切削材取り込み時にSTL形式も対応しています。 STL取り込み時に、よくある問題として穴形状が所々に認められるケースが あります。これはSTL出力システム側によっては、エッジの共有状態を配慮し ないで多面体分割し、隙間は誤差範囲内ということで、そのまま出力してしまう こともあるためで、一般的にはこの部分を編集するシステムまで用意されて います。 TRYCUT2000では、初期設定ファイルの [DMFData]セクションで"STL FILER = ON"を指定することにより、この穴形状を 付近のデータとのマッチングから自動除去して取り込むことができます。また、 取り込み後「C」キーを押すことにより、穴除去処理を行なわなかった状態に 戻すこともできます。
No.11:各種設定ファイルの編集起動(9/21) TRYCUT2000の動作で適宜設定変更又は切替える必要のある主なものは、 「工具設定ファイル」 「コントローラー定義ファイル」 「機械定義ファイル」です。これらは全てテキスト 形式で定義されていて、通常のテキストエディターで編集できるようになって います。 TRYCUT2000起動中に現在指定されている各ファイルに関しては、 それぞれ「F2」キー、「F3」キー、「F4」キーを押すことにより 初期設定ファイルの[ExecEditor]のEXEC_PROGRAM で指定するエディターにより開くことができます。
No.10:加工処理中の強制停止/描画(9/13) TRYCUT2000の加工処理中(特に「加工して結果表示」モード)は、 CPU占有率を高めるためマウス操作の割り込みを無効にしていますが、「キー」 操作の割り込みにより、強制的に途中で停止させたり描画させたりすることができ ます。これらはブロックごとに指令位置で処理されます。
・「ESC」キーを押すことにより強制的に終了させることができます。 これらは初期状態の「ノンストップ」モードで大変役立ちます。
No.9:バックグラウンドで加工(9/ 6) TRYCUT2000/3000の起動形式を利用することに より、バックグラウンドで加工処理を行なうことができます。 例えば、サンプルデータの"NIFTY!.NC"の結果をNIF.DMFに残す場合は、 コマンドプロンプト(cmd)で、 cd C:\TRYCUT2000 [Enter] ←インストールフォルダ下に移動 trycut /x6 /o NIF.DMF NIFTY!.NC [Enter] ←加工起動 とすると、TRYCUT2000が最小化された状態で処理を実行します。入力 の被切削材や原点指定など詳細はこちらにて。
No.8:無駄な経路の削除(8/30) TRYCUT2000の最適化機能で、最も単純で 典型的な適用例は、切削送り(G01/G02/G03など)で空転している部分を検出し、自動 で削除して加工時間を大幅に短縮させることです。 削除される部分の変換方法は、送り速度を最大値に変換したり、早送り(G00)に よる逃げ動作に自動変換するなど選択ができます。 ※なお、最適化後のNCデータは、あくまでも移動情報に着目した変換を 行っているため、制御系コード(Mコードなど)は、省略される場合もあり ます。
No.7:バックアップデータ(UNDO/REDO)の有効利用(8/24) TRYCUT2000では通常、被切削材の形状のバックアップデータを メモリ上にひとつ保存しています。例えば加工処理後などに「C」キーを 押すと加工前の状態にほぼ瞬時で戻すことができます。また再度「C」キーを押すと 加工後に戻ります。 この機能を使うことにより、再加工したい時でも、再度被切削材を読み込ん だり定義する必要がなくなります。また切り替え操作により加工前後の違いを視覚で 比較する場合にも大変役立ちます。
No.6:G00干渉部を、G01切削送りに修正(8/18) TRYCUT2000の最適化機能は、様々な 役割を果たします。その一例と してG00干渉部を、G01切削送りに修正することが可能です。 方法は簡単で「加工(R)」の「G00刃先干渉チェック(I)」を 行わないモード(強行切削)にして最適化機能を実行すると、G00干渉部が その直前位置からG01に変換されます。 ※なお、最適化後のNCデータは、あくまでも移動情報に着目した変換を 行っているため、制御系コード(Mコードなど)は、省略される場合もあり ます。
No.5:各種表示モード切り替え(8/12) TRYCUT2000は、 キータッチ(ワンタッチ)の操作を重視しています。 各種表示モードの切り替えもキータッチで行えます。
1.「Y」キー:「ペン番号色表示」⇔「切削方向表示」
No.4:ダブルクリック一発で結果まで(8/7) TRYCUT2000の起動オプションの使い方の ひとつに、ファイルの関連付けがあります。例えばNCデータをダブルクリックする だけでTRYCUT2000を起動させ、最適なワークを定義して加工して結果表示 まで行うような仕組みも、ファイルの関連付けで 簡単に対応できます。
No.3:ドラッグ・アンド・ドロップ操作(8/1) TRYCUT2000ではNCデータファイル、工具設定ファイル、コントロー ラー定義ファイル、 機械定義ファイル、DMF(被切削材)ファイルのドラッグ・アンド・ドロップを 受け付けます。 1.起動中のTRYCUT2000/3000ウィンドウにドロップすると、各種ファイルが選択された 状態になります。この場合複数(例NCデータとDMFファイル)同時ドラッグ してもOKです。 2.デスクトップ上のTRYCUT2000/3000アイコン上にドロップすると、自動的にそのファ イルが選択されて起動されます。この場合はひとつのファイルだけ対応されてい ます。 ※拡張子DMF,STL,TTL,CTL,MTL以外のファイルは全てNCデータとみなします。
No.2:ホイールの役割(7/28) 最近のマシンでは、マウスのホイール付きが標準になりつつあるようです。 TRYCUT2000では、今のところホイールの前後回転で反応する動作が2つ あります。 1.TRYCUT2000画面上では、被切削材の拡大/縮小操作になる。 2.工具表示ダイアログ上では、マガジンが回転します。
No.1:表示の拡大操作(7/25) TRYCUT2000では、様々な表示の拡大操作が 用意されています。主なものを4つあげます。 1.拡大したいところにマウスを移動させて「W」キー(お薦め) 2.「Z」キーを押してマウス左ボタンでZoom操作 3.ホイールを前に廻す。(動作しない場合はマウスドライバーを要確認) 4.「Ctrl」キーを押しながらマウス左ボタンを押して上下移動。
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