加工処理とパス表示NCデータの読み込みと、被切削材の定義終了後、 ポップアップメニュー「加工(R)」から、実行する方法を選択することにより、 シミュレーションを開始します。 TRYCUT3000では、 処理ロジックの違いによる2種類のシミュレーション方法が用意されています。 ひとつは工具を内部的に微小移動(工具の移動ピッチ) させてゆきながらシミュレーションを行う方法で、 もう一方は1移動ブロックごとに工具の通過した包絡面でワークを落としてゆくシミュレーション方法 (※このケースでは、基本的に工具の移動ピッチは無視されます)
前者には3種類のシミュレーション方法(後述)が用意されていて、
すべてにおいて、早送りや工具保持具の干渉の検知、
指定により有効刃長やチップ幅の不足チェックも行われます。
これらの検知が発生すると警告音と同時に切削を中断します。
なお、早送りや工具保持具での干渉部は、自動的にペンキで塗られ、
「実加工(R)」もしくは「スキップ加工(S)」モードにおいては、
一時的に赤く表示されます。
後者には、前者で言うところの「スキップ加工」と「加工して結果表示」の高速版が用意されています。
基本的には早送りの干渉チェックのみしか行なえませんが、
例外として一部対応している経路もあります。
結果描画に関しては、前者の1〜2ケタほど高速で、
加工イメージだけを直ぐにでも評価したい場合や、
被切削材の精度を向上させて切削面を評価したい場合には特に有効です。
※高速版においても、NURBS補間(G06.2,G132)は高速化されません。
「実加工(R)」 実際の加工に近い形(実際の時間で切削するわけではありません)で、 切削状況をシミュレーションします。 なお「表示制御(P)」の「加工時のパス表示(D)」をチェックしていただくか、 初期設定ファイルにて、PATH(START)をYESにすると、 ブロックごとの目的地までの工具軌跡が一時的に線表示されます。 また"P"キーを押すことにより被切削材の途中描画が行えます。 「スキップ加工(S)」 NCデータのブロック単位の再表示で、切削状況をシミュレーションします。 なお「表示制御(P)」の「加工時のパス表示(D)」をチェックしていただくか、 初期設定ファイルにて、PATH(START)をYESにすると、 ブロックごとの目的地までの工具軌跡が一時的に線表示されます。 また"P"キーを押すことにより被切削材の途中描画が行えます。 「加工して結果表示(T or F5キー)」 最速で切削結果を表示します。同じく、 「表示制御(P)」の「結果表示時のパス表示(D)」をチェックしていただくか、 初期設定ファイルにて、PATH(RESULT)をYESにしておいていただくと、 ブロックごとの目的地までの工具軌跡が処理中一時的に線表示されます。 また"P"キーを押すことにより被切削材の途中描画が行えます。 ※これら3種類のシミュレーションモードは、大きくレスポンスが異なります。 詳細を見たい場合以外は、 「スキップ加工」や「加工して結果表示」の処理に切り替えるほうが圧倒的に高速になります。 "TAB"又は"Shift"+"TAB"により、シミュレーション実行中のモード切り替えが行なえます。
"TAB"による切り替え
"Shift"+"TAB"による切り替え 「高速版/スキップ加工(P)」 NCデータのブロック単位の再表示で、切削状況をシミュレーションします。 なお「表示制御(P)」の「加工時のパス表示(D)」をチェックしていただくか、 初期設定ファイルにて、PATH(START)をYESにすると、 ブロックごとの目的地までの工具軌跡が一時的に線表示されます。 また"P"キーを押すことにより被切削材の途中描画が行えます。 干渉チェックは、基本的には早送りの干渉のみ(詳細後述)ですが、 上記の「スキップ加工(S)」より、はるかに高速にシミュレーションが行えます。 ※早送り干渉チェックを行なう場合で、干渉した場合はその移動ブロックの終端まで削られます。
「高速版/加工して結果表示(F or F7キー)」 ※これら2種類の高速版シミュレーションモードも、大きくレスポンスが異なる場合があります。 詳細を見たい場合以外は、「スキップ加工」から「加工して結果表示」に切り替えるほうが圧倒的に高速になります。 "TAB"又は"Shift"+"TAB"により、シミュレーション実行中のモード切り替えが行なえます。
"TAB"による切り替え
"Shift"+"TAB"による切り替え
「工具先端パス表示(D or F6キー)」 工具先端の軌跡を線表示(色指定可能)します。
※実行時"SHIFT"キーを押しておくと、G00部分の表示を省略することができます。 「指令点パス表示(E)」 指令点の軌跡を線表示(色指定可能)します。
※実行時"SHIFT"キーを押しておくと、G00部分の表示を省略することができます。 「オプショナルブロックスキップ設定(B)」 / or /1,/2,/3,/4,/5,/6,/7,/8,/9 のそれぞれについてスキップを有効にするか 否かを指定します。チェックするとスキップ有効(スキップされる)になります。 「停止位置の指定(N)」 「早送り干渉チェック(I)」 「アーバー干渉チェック(A)」 「有効刃長チェック(H)」 「チップ幅チェック/バーチカルミル(V)」 「制御点座標値設定(X)」 制御点座標値のXYZ座標値を入力します。 「工具径補正値設定(K)」 工具径補正値や磨耗値を設定します。なお磨耗値についてはコントローラー定義 ファイルのG10MODEにて、FANUC-B又はFANUC-Cを 指定した場合にのみ指定可能。 本設定は、画面左パネルの「径補正値」をクリックすることによっても 行えます。 「工具長補正値設定(L)」 工具長補正値や磨耗値を設定します。なお磨耗値についてはコントローラー定義 ファイルのG10MODEにて、FANUC-B又はFANUC-Cを 指定した場合にのみ指定可能。 本設定は、画面左パネルの「長補正値」をクリックすることによっても 行えます。 「加工&最適化NC出力(O)」 「加工して結果表示(T)」と同等の処理と同時に、 NCデータの最適化を行います。
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