「ディマイスター」の紹介

移動型マルチヘッド多軸大型金型加工機

 ここ十数年来、高速加工の進歩は目覚しいものがありました。送り速度の高速化に より型製作の短納期化に大きく寄与してきたことは言うまでもありません。
 では、これ以上の高速加工は可能なのか? ここは、ある程度物理的限界も 見えてきている感があります。
 CPUの世界ではIntelがクロック4GHz越えを断念したというニュースが最近ありました。 クロック・アップよりマルチコア(CPUのマルチ化)による高速化に研究がシフトして きています。
 時を同じくして、工作機械にもマルチ・ヘッド化の流れが来るのかもしれません。この たびTRYCUTをヘッド毎の専用シミュレータとして採用していただきました キタムラ機械株式会社の「ディマイスター」を紹介させていただきます。


[ディマイスターについて」
 ディマイスターは、加工物のところに移動させて加工する、全く新しいタイプの 工作機械です。テーブル・ベッドがなく、加工物を工場の床面に置いたまま、機械を 移動させてまたぐ格好で加工します。自動車外装用などの大型金型の製作に適しています。 出前(でまえ)の岡持のようにどこにでも移動ができる特徴と、経済産業省のデジタル マイスター技術開発制度によって開発した経緯をふまえて、ディマイスターと名付けられま した。

 ヘッドは1基当たりX,Y,Zの3軸と傾斜軸、回転軸の5軸で、2基から8基まで 偶数で搭載します。最大8基を搭載すると、40軸を制御できます。各ヘッドは独立して 動き、違う曲面を同時に加工するため、マシニングセンター(MC)の半分の時間で加工 できます。テーブル等がないため設置スペースが加工物の2割増し程度で済み、MCに 比べると生産性は面積あたりで20倍に上がります。

 リニアスケール・リニアモーターを採用し、ずれや振動を防ぎ高精度を実現。位置決め 精度は±0.001oレベルを確保。主軸回転数は最高毎分4万回転です。

 国内メーカーの海外進出に伴い、金型は現地調達が進み、日本国内の金型需要は近い 将来、大型金型だけになると言われています。大型金型を製作するには、その3倍の設置 面積が必要なMCを導入しなくてはなりません。ディマイスターは、充分な設置スペース をとることが難しい工場でも、容易に大型金型の製作を可能にいたします。

キタムラ機械株式会社 様のページより


[JIMTOF2004に出展]

 既に掲示板でも紹介させていただきましたが、2004年11月1日から東京・有明の東京ビッグ サイトで開催されました「第22回東京国際工作機械見本市」(JIMTOF2004)にて 「ディマイスター」が出品されました。専用シミュレータも同時出品され、ヘッド毎に TRYCUTを割り当て同期してシミュレーションが行われる部分がデモ出展されました。
 今回、大きなワーク定義が必要になることもあり、メモリ空間に余裕のある64bitプラット フォ−ム(Opteron + 64bit Windowsβ版)を用意されましたので、64bit版TRYCUTβ版にて 出展させていただきました。


[お問合わせ」

キタムラ機械株式会社 営業部 担当:水戸
TEL:(0766)63-1100(代) FAX:(0766)63-5522
〒939-1192 富山県高岡市戸出町1870番地

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