4軸加工機 事例

TRYCUT5000設定方法とサンプルデータ公開

【 TRYCUT5000側の設定方法 】

 本4軸加工機は、5軸機(回転軸2つ)を想定したTRYCUT5000の回転軸のひとつを無効化する想定で 定義しています。回転軸は、回転テーブル型のマスター軸/スレーブ軸、もしくは混合型テーブル軸の、 いずれでも対応できますが、本事例ではテーブル回転型のマスター軸を4軸加工機の回転軸とし、スレー ブ軸を無視する形で構築しています。

注意:混合型テーブル軸で構築する場合には、こちらの最新バージョンをご利用下さい。従来のモジュールでは誤動作する場合があります。

設定のポイントは、

 設定に必要な部分は、MTLファイル(F4キー)、CTLファイル(F3キー)、初期設定ファイル(Ctrl+F1)内の[Define]セクションになります。


sample003 - 加工結果


MTLファイル(F4キー)内の設定で、本機に関連する部分は以下になります。

ROTARY TYPE = TABLE ← 回転テーブル型5軸機
ROTARY AXIS1 = X ← マスター軸(X)を回転軸として設定
ROTARY AXIS2 = Z ← 無効の回転軸(とりあえずY又はZで指定しておく)
TABLE POSITION=(0.0,0.0,0.0)
HEAD POSITION=(0.0,0.0,0.0)
TABLE1 TYPE=AXIS ← TRYCUT5000の軸描画の推測による弊害を避けるため(NOが無難です)
TABLE2 TYPE=NO ← 無効化
MOVE(Y)=TABLE ← Y軸方向の動作はテーブル側


CTLファイル(F3キー)内の設定で、本機に関連する部分は以下になります。

G92 MODE =NORMAL

※TRYCUTファミリーの初期状態では、変則的な仕様ではありますがシミュレータとしての操作簡略化を優先し、NCデータ内の最初のG92は、 指令座標値に移動させるという処理を行っています。ほとんどのケースで問題はないのですが、本サンプルの4軸加工用NCデータでは G92による位置指令の切り替えで不都合があるため本来の動作に戻す設定を行っています。



【 サンプル・データ 】

本ページで紹介させていただいている設定ファイルと加工データのサンプル一式(提供元:株式会社 高橋鉄工所様)です。

ダウンロード → sample.zip (59,173Byte)

ダウンロードして解凍後、sample001,sample002,sample003のそれぞれのフォルダ内にある5個のファイル(設定ファイル,NCデータ,ワークデータ)を TRYCUT5000にドロップすれば、それぞれのサンプルのシミュレーションが行えます。

本ページの画像サンプルは、「Q」キーによる切り替えで機械側(軸など)の描画を消しています。


sample001 - 加工中


sample002 - 加工結果とパス表示の重ね合わせ

<参考>
シミュレーションの速度をコントロールしたい場合は、
"TAB"による切り替え
「実加工(R)」 → 「スキップ加工(S)」 → 「加工して結果表示(T or F5キー)」

"Shift"+"TAB"による切り替え
「加工して結果表示(T or F5キー)」 → 「スキップ加工(S)」 → 「実加工(R)」

また、← → キーにより描画のスキップ数を増減などすると、ある程度速度コントロールが可能です。
またシミュレーション中でも「A」キーによるワークの表示/非表示/半透明表示の切替が可能ですが、非表示状態に切り 替えると速度は向上します。ワークは非表示でも機械は動作し、加工処理も進行しています。適宜変更して操作して みて下さい。

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